ベトナム北部(ハナム省)で農業をしてきた半年を振り返る

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Xin chào(こんにちは)。VietAgriの徳嶺です。

ライターページで簡単に自己紹介をしているものの、あまり自分のことを紹介できていないので、自己紹介も兼ねてベトナムでどんなことをしてきたかをご紹介したいと思います。

ハナム省に住んでいます

私とMitoは、2016年11月からベトナム北部の都市「ハナム省」に住んでいます。ハノイから車で1時間半ほどで到着できる都市で、ベトナムの中では程よい田舎といった感じです。いままでは、市街地にもスーパーマーケットはなかったのですが、最近は開発が進み、私達が住んでいる間にスーパーマーケットや大型ホテルがオープンしました。街並みはこんな感じです。

ベトナムには、バックパッカーをしていたときに来たことはあるのですが、そのときはホーチミンカッティエン国立公園付近にしか行かなかったので、北部には来たことはありませんでした。ハナム省中心の生活ではありますが、ハノイにもなんだかんだで1〜2週間に1回は行っていて、生活に不便はしていないです。

野菜を生産してました

2016年11月から何をしていたのかというと、ずばり野菜つくっていました。作っていたのは、トマト・コマツナ・ニンジン・サツマイモの4品目。とあるプロジェクトに参画していて、日本の農業技術をどのうようにベトナムに適応させるかを実験する、試験栽培をしていました。試験栽培は、地元の農業局スタッフにも協力してもらって試験栽培をしていたので、ベトナムの農業のやり方と比較しながら進めていました。

プロジェクトは、草だらけの畑を片付けるところからスタートしました。

硬い粘土質の土地を、ハノイで買った耕運機を使って耕しました。暴れん坊な耕運機なので、最初は扱うのにも苦労しました。

ベトナムで野菜作りをしてみて感じたこと

野菜栽培については、シェアしたいことがたくさんあるので、また別の記事でご紹介したいと思います。この記事では、個人的に感じた、ベトナムで農業をしてみて「良かったこと」と「大変だったこと」をご紹介したいと思います。

よかったこと

ある程度、いい野菜ができた

よかった事といえば、ある程度の成果が出たことです。私たちは有機農業の研修は受けていたものの、研修の内容は座学・実習・企業研修をした程度で、ほとんど経験がない状態でベトナムに飛び込みました。いろいろな方のサポートがあったこともあり、そこそこの品質の野菜を作ることができました。

コマツナは、農薬不使用でほとんど虫食いもない品質ができたし、根菜類(サツマイモ/ニンジン)もしっかりした野菜ができました。日本品質と比べると、まだまだで課題は多いのですが、ハノイ市内のスーパーで売られているレベルと同程度、それ以上の品質のものが作れたかなと思います。

人に恵まれた

ベトナムでは、畑においてあったものが盗難にあったり、近隣のベトナム人とトラブルになるケースもあると聞いたことがあるのですが、私達は今までそのようなトラブルにあったことはありません。手が足りないときには近所の人たちに協力してもらうこともありました。ベトナムの農業のやり方をいろいろ教えてもらうことができました。日本人が畑を耕しているという珍しさもあるかもしれませんが、全く関わりのない近所の人も、私達が作業をしていると声をかけてくれます。優しい近所の方々がいたことは、とてもありがたいなと思いました。

私達よりも近所のおばちゃんのほうが、畝立てが上手でした。クワ使いがうまいです。

経験できた

そしてなにより、実際に種を植えて栽培をしたことで、ベトナムの農業環境が体感できたし、課題もある程度整理することができました。ベトナムに来る前は、いろいろ農業情報を調べても、マクロ的な視点の統計データしか見つからず、実際にどういう状況なのかは分かりませんでした。こればかりは、やっぱりやってみないと分からないことなので、経験ができたことが、なにより良かったことなのかなと思います。この経験や感じた課題については、は、今後VietAgriでもシェアしていきたいと思います。

大変だったこと

大変だったことはいろいろあるのですが、1番をあがるとしたら「資材調達」です。当たり前ですが、農業には種や肥料、農具といった資材が必要です。日本ではホームセンターで気軽に購入することができますが、ベトナムはホームセンターのようなものがなく小規模店舗で販売されています。欲しいものがどこで売っているのか、どう取り寄せたら良いのか分からず、本当に苦労しました。今では、必要なものがどこにいけば手に入るか、大体わかるようになりました。ベトナムに来た当初は、先にベトナム進出している「西部農産ベトナム」さんにもいろいろご協力いただきました。

ベトナム農業大学にはたくさん資材が揃っていました

ベトナム北部で農業資材が揃う場所、国立ベトナム農業大学

見えてきた課題

ベトナムの農業の課題は、日本と同様たくさんありますが、一番は生産者の所得が上がりにくい構造にあると思います。シンプルに言ってしまえば、「野菜の価格が安い→農家が儲からない」という構造です。つらつらと書き連ねると、このような課題があると思います。

  • 安全で高品質な野菜を欲しいというニーズはあるが、まだ限定。または、ニーズはあるが、購入しづらい環境にある(価格・購入手段など)
  • 安さ・新鮮さ・品数の豊富さから、市場で購入するのが一般的で、高品質野菜が普及しづらい。
  • 高品質野菜を取り扱うことに積極的なプレイヤーが少ない(野菜販売店やレストラン、卸売業者等)
  • 農業資材の選択肢が少なく、結果的に化成肥料や農薬に頼りがち。
  • 小規模農家が多く、農業技術が普及しづらい。あと、日本と同じく高齢化してて技術どころじゃない。
  • 変化への抵抗がある。(これまでの伝統的なやり方でやってたほうが良いという考え)

などなど。あげるとキリがないのですが、個人的に感じたのは上記のような現況です。農家が良い野菜を作り、安全に消費者まで届け、結果的に農家の収入もあがるし国民の健康の向上し、輸出面での競争力も向上するというポジティブなループができるのが理想です。課題には、それを解決するためのソリューションが必要で、ビジネスのチャンスでもあると思います。今まさに試行錯誤中で、どのようなことをすれば良いインパクトを与えられるのか、どのようなことが求められているのかを考えています。

VietAgriを立ち上げた理由

少しでも、ベトナムの農業に貢献したいと考えたときに、農業関連の情報を整理し、発信し、プレイヤーを繋げることを目指して、このメディア「VietAgri」を立ち上げました。今後、コンテンツもどんどん追加して、新たにベトナムの農業にチャレンジしようという人や現在チャレンジしてる人の、役に立つことができればなと思っています。これからコンテンツも増やしていくと思うので、どうぞよろしくお願いします!

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TokumineAkari

1990年生まれ。大学時代に、沖縄の学生ビジネスコンテストで2年連続最優秀賞。Starup Weekend OkinawaやPOStudyなどのイベントを運営。沖縄県内のIT企業を経て、フリーランスのWEBディレクターとして独立。半年の東京滞在の後、東南アジアを巡る旅へ出発。2016年3月から徳島に移住し、有機農業を学ぶ。2016年11月からベトナム・ハナム省在住。ITと農業、2足のわらじ履いてます。